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【無事に運べます】引越し時のピアノはどうする？料金相場から業者選び、注意点まで徹底解説！

このページの目次

なぜ、ピアノの引越しは個人では難しいのか？
ピアノの種類別に解説！重量・サイズと運搬時の注意点
ピアノの引越しにかかる費用は？ピアノの種類別・距離別で基本運送料金の目安を解説
ピアノの引越しの見積もりを依頼する際のコツ3選
引越し後のピアノケア｜調律・メンテナンス・一時保管・処分
まとめ

なぜ、ピアノの引越しは個人では難しいのか？

理由①：とにかく重い！人の手だけでは動かせない

ピアノの引越しが個人で難しい最大の理由は、その「重さ」です。アップライトピアノでも約250kg、グランドピアノにいたっては500kg近くにもなることもあり、人の手だけで動かすのはほぼ不可能です。

さらにグランドピアノは奥行きが2〜3メートルと長く、運搬中にバランスを崩して転倒するリスクもあります。特に狭い通路や曲がり角を通す場合、わずかな揺れでも、重大な事故につながる恐れがあります。

「友人と2人でアップライトピアノを持ち上げようとしたところ、かなり苦労した」という声もよく聞かれます。家具用キャスター（ドリー）ではピアノの重さに耐えられず、移動中に破損することもあります。

重量や形状の特殊性を考えると、ピアノの移動には専用の運搬機材と経験豊富なプロの手が欠かせません。安全に運ぶためにも、専門業者への依頼が必要なのです。

理由②：構造がとても繊細で、ちょっとの衝撃でも壊れる

外見は頑丈に見えるピアノも、内部は非常に繊細な構造です。

鍵盤の奥には弦やハンマーなど数千にも及ぶパーツが組み込まれており、その一つひとつが精密に調整されています。少しの衝撃や揺れでも内部の部品がずれたり、壊れたりすることがあります。

毛布や段ボールを使った簡易的な保護では、移動中の振動や衝撃を吸収しきれず、鍵盤が歪んだり、外装の塗装が剥がれてしまう可能性があります。

一度損傷すると、修理費が数万円〜数十万円に及ぶこともあり、大きな出費につながる可能性があります。たとえば、弦が切れた場合やアクション機構に不具合が出た場合、専門の技術者による高度な修理が必要になるのです。

大切な楽器を守るためにも、「ただ運ぶだけ」では済まないピアノの扱いには、構造を熟知したプロの手配が欠かせません。

理由③：家から出す・入れるのもプロでないと危険

ピアノの引越しは「持ち運び」だけでなく、搬出入経路の確保でも大きなハードルがあります。たとえば、玄関や階段を通れない場合、窓からクレーンで吊り下げる必要が出てきます。

特に高層マンションや一軒家の2階以上に設置されている場合、エレベーターの重さ制限に引っかかることも少なくありません。グランドピアノなどは一部の脚やペダルを解体する必要があり、専門知識がないと解体・再組立すら困難です。

クレーンを使うには電線や建物の位置、作業スペースの確認など、専門的な判断が求められます。これらを安全に行うには、事前調査から運搬までを一貫して対応できる専門業者に依頼するのが安心です。

ピアノの種類別に解説！重量・サイズと運搬時の注意点

アップライトピアノ

アップライトピアノは家庭用として一般的な縦型ピアノで、コンパクトな形状が特徴です。重さはおよそ200kg～270kgほど。家具と比べると比較的スリムに見えるかもしれませんが、実際にはかなりの重量があります。

重心が高いため倒れやすく、運搬時にはバランスを崩さないよう注意が必要です。また、内部には弦やハンマーといった繊細な部品がぎっしり詰まっており、衝撃や振動によって故障してしまうこともあります。

運搬時は、壁や床にぶつからないよう慎重に移動することが大切です。プロの業者であれば専用の器具と技術でピアノを固定し、傷や事故を防ぎながら安全に運んでくれます。見た目以上に繊細な楽器であることを理解し、丁寧に取り扱うことが大切です。

グランドピアノ

グランドピアノはコンサートや音楽教室で使われることが多い、大型のピアノです。横に長いフォルムが特徴で、重量は250kg〜500kg以上に及びます。種類によっては3m近い奥行きがあり、非常に存在感のある楽器です。

運搬には特別な注意が必要です。まず、脚やペダルの部分は分解して運ぶ必要がありますが、この作業には専門的な知識と工具が不可欠です。また、運び出す際には、ピアノ本体の重さや大きさに対応できるクレーンやリフトなどの重機が必要になることもあります。

搬入経路が確保できない場合は、窓からの吊り上げや一時的な壁の取り外しが必要になることもあります。こうした作業は個人で行うには危険が伴うため、経験豊富な専門業者に任せるのが最善です。

電子ピアノ

電子ピアノは、軽量なものから重量のある本格モデルまで、さまざまなタイプがあります。軽いものだと10kg程度ですが、木製スタンド付きの本格モデルになると100kgを超えることもあります。

一見、引越し荷物として簡単に扱えそうですが、内部にはスピーカーや電子回路が詰まっており、衝撃には非常に弱いのが特徴です。また、分解・再組立てが必要なモデルもあり、運搬の際は注意が必要です。

とくに気をつけたいのが配線関係。外す際にどのコードがどこに接続されていたかを記録しておかないと、再設置時にトラブルが起こることもあります。適切な梱包と搬送方法をとれば、安全に移動できるため、専門の運送サービスを活用すると安心です。

ピアノの引越しにかかる費用は？ピアノの種類別・距離別で基本運送料金の目安を解説

アップライトピアノ

アップライトピアノの引越し費用は、距離や作業内容によって異なりますが、目安は以下の通りです。

・同一市内・1階から1階への平地移動：15,000円～40,000円（税込）
・県内移動（およそ50km以内）：20,000円～50,000円（税込）

この料金には、基本的な搬出入作業や車両費が含まれます。ただし、階段の昇降やクレーン作業が発生する場合、別途料金が加算されることもあります。

ピアノの大きさや品番によって作業難易度が異なるため、正確な金額を知るには見積もりが必須です。複数業者に問い合わせて比較することをおすすめします。

グランドピアノ（小型～中型）

グランドピアノはサイズや重さ、作業の手間がかかるため、アップライトピアノに比べて引越し費用が高額になります。

・同一市内・1階から1階への平地移動：30,000円～80,000円（税込）
・県内移動（～50km程度）：40,000円～100,000円（税込）

グランドピアノでは脚やペダルの分解・組立が必要になるため、基本料金にその作業費が含まれているか確認しましょう。大型モデルや2階以上の搬出入では、クレーン費用が追加になる場合があります。

電子ピアノ

電子ピアノの運搬費用は、モデルや作業内容によって異なります。

・簡易モデル（分解・組立不要）：一般の引越し荷物扱いで5,000円～15,000円（税込）

・大型モデル（分解・組立が必要）：10,000円～30,000円（税込）
電子ピアノも、スピーカーや内部基板に衝撃が加わると故障の恐れがあります。引越し業者によっては「楽器専門扱い」で追加料金が発生する場合もあるため、運搬方法や扱いの詳細について事前に確認しておくと安心です。

こんな場合は追加料金！オプション作業とその費用相場

ピアノの引越しでは、基本料金のほかにオプション作業で追加費用がかかることがあります。以下に代表的なものを挙げます。

・階段作業（エレベーターなし）：1階あたり3,000円～10,000円（税込）
・クレーン作業（窓やベランダ経由）：15,000円～50,000円（税込）※状況により変動
・解体・組立作業（主にグランドピアノ）：基本料金に含まれる場合と別料金のケースあり
・特殊搬出（門・塀の越え、手吊り作業など）：都度見積もり
・長距離移動（例：100km超）：数万円～加算される
・養生作業（共用部保護など）：対応範囲により費用が増加
・日時指定（早朝・深夜、繁忙期対応）：割増料金あり
・待機料金（搬入先の遅延など）：1時間あたり数千円加算されることも

予想外の追加費用を防ぐためには、見積もりの時点で作業内容を詳しく伝え、費用の内訳を確認しましょう。

ピアノの引越しの見積もりを依頼する際のコツ3選

複数業者から相見積もりを取る

ピアノの引越し費用を正しく把握するには、1社だけでなく、複数の業者に見積もりを依頼するのが基本です。なぜなら、業者によって料金やサービス内容に大きな違いがあるからです。

たとえば、基本料金は安くても階段作業やクレーン費が高い業者もあれば、すべて込みの分かりやすい料金設定の業者もあります。比較することで、よりお得な選択ができます。

見積もりのやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。
https://apple-hikkoshi.jp/archives/1243/

注意点は、すべての業者に同じ条件で見積もりを依頼することです。日程や階数、ピアノの種類がバラバラだと、正確な比較ができません。同じ条件にすれば、業者ごとの対応力や誠実さも見えてきます。

オンライン見積もりを利用する

忙しい方には、手軽に利用できるオンライン見積もりサービスがおすすめです。簡単な入力だけで、複数のピアノ引越し業者にまとめて依頼できます。このサービスなら、料金だけでなく口コミや評価も一緒にチェックできるので、安心して業者を選べます。

家にいながら比較できるため、共働きや子育て中の家庭にも最適です。訪問見積もりが難しい場合でも、写真や動画を送ることで見積もり可能な業者も増えており、利便性はどんどん向上しています。

繁忙期を避ける

3〜4月の引越しシーズンは料金が高く、希望通りの日程で依頼できないこともあります。

一方、5月〜1月は比較的空いていて、値引きにも応じてもらいやすく、対応も丁寧な傾向があります。そのため、急ぎでなければ、時期をずらして予約するのが賢明です。スケジュールに余裕を持つことで、料金も抑えやすくなります。
https://apple-hikkoshi.jp/archives/2266/

引越し費用を抑えたい方は、こちらの記事も参照してください。

引越し後のピアノケア｜調律・メンテナンス・一時保管・処分

引越し後の調律は「1週間～1ヶ月後」が目安

ピアノは非常に繊細な楽器で、引越し後は見た目に変化がなくても、内部の弦やハンマーに微妙なズレが生じることがあります。そのため、引越し後には必ず調律が必要です。

おすすめのタイミングは、「ピアノが新しい環境に慣れた頃」、つまり設置から1週間〜1ヶ月後が目安です。すぐに調律しても、室温や湿度の変化によって再び音程がずれることがあるため、少し落ち着いてからのほうが安定します。

費用の相場は、アップライトピアノで約12,000円～20,000円（税込）、グランドピアノで約15,000円～25,000円（税込）です。

調律は、ピアノ調律師や楽器店、運送業者の紹介を通じて依頼するのが一般的です。定期的な調律を行うことで、ピアノの音色を美しく保ち、楽器としての寿命を延ばすことができます。

ピアノに最適な置き場所は？

引越し後、ピアノをどこに設置するかも大切なポイントです。

設置場所を誤ると、音のバランスが崩れるだけでなく、ピアノの劣化を早める原因にもなります。

最適な設置条件は以下の通りです。

・直射日光が当たらない場所：外装や内部部品が傷みやすくなります。
・エアコンの風が直接当たらない場所：急激な温度・湿度の変化で調律が狂いやすくなります。
・外壁や窓に面していない場所：外気温の影響を受けにくい場所が理想です。
・水平で安定した床の上：必要に応じてインシュレーターや敷板で調整しましょう。
・音が気になる環境では防音対策を：集合住宅などでは防音マットやボードの使用も検討を。

一度設置した後に動かすと調律が狂いやすくなるため、最初の設置場所選びが重要です。ピアノは見た目よりずっとデリケートな楽器なので、環境にも気を配ってあげましょう。

まとめ

引越しでピアノを無事に移動させよう

ピアノの引越しは、重さや構造の繊細さ、搬出入の難易度など、一般的な家具とは比べものにならないほど複雑です。アップライト、グランド、電子と種類によっても取り扱いが異なり、それぞれに合った運搬方法と専門知識が必要になります。

料金もピアノの種類や移動距離、さらには階段やクレーンといった作業内容によって大きく変動します。追加料金の可能性も踏まえ、事前に詳細な見積もりを取ることが重要です。

信頼できる業者を選び、繁忙期を避け、引越し後の調律や設置環境までしっかり整えれば、大切なピアノも無事に新居で美しい音を奏でてくれるはず。だからこそ、安全かつ確実に引越しを行うことが大切です。

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